「サスティナブル」「SDGs」と叫ばれる昨今、ジュエリー業界にも環境に優しいものを選ぶ流れがきています。
そんな中、サスティナブルなジュエリーとして注目を浴びているのが「人工ダイヤモンド」です。
天然のダイヤモンドと比較し、見た目もなんら遜色無い人工ダイヤモンドは、これからの時代のスタンダードになりつつあります。
天然のタイヤモンドと比べると、お値段はおよそ半額から10分の1ほどとかなりお手頃です。
この記事では、安くて高品質な人工ダイヤモンド扱っているジュエリーブランドをご紹介します。
目次
日本で買える人工ダイヤモンドのおすすめブランド
結婚・婚約指輪も取り扱うおすすめなブランドを紹介します。
通常の結婚指輪の10分の1ほどの金額から購入可能なので、ぜひチェックしてみてください!
SHINCA(シンカ)
SHINCAは、160年のジュエリーの歴史を誇る京都の老舗・株式会社今与(いまよ)の人工ダイヤモンドブランド。
人工ダイヤモンドといえど、その微細に異なるダイヤを熟練のジュエラーが見極めて買い付けます。
指輪の地金は、 K18ゴールドやプラチナでできており、結婚指輪や婚約指輪に相応しい素材で出来ています。
最近立ち上がった人工ダイヤモンドのブランドが多いの中、SHINCAは160年という歴史があるからこそ、デザインも豊富で技術も確かです。
また、お値段もかなりお手頃な値段になっているのも嬉しいポイントです。
1カラットダイヤが30万円以下で購入できます。
通常、1カラットダイヤの指輪はおよそ100万円とも言われている相場としては、かなりリーズナブルなのが分かります。
実店舗は東京銀座と京都にあります。
PRMAL(プライマル)
PRMALは、実店舗を持たず、中間業者を究極までにカットして透明性と身近な価格にこだわったオンラインストアブランド。
「エシカルで上質なジュエリーを身近にする」というコンセプトで、紛争にも地球環境破壊にも加担しない、次世代につなぐジュエリーを作っています。
中間業者をなるべく挟まないことで透明性を確保し、価格も抑えることができます。
例えば0.05カラットのダイヤがついた指輪は、24,000円〜と身近な値段設定。
ものづくりへの情熱と、それがどんなところで出来ているのかを明確にするため、日本一の宝飾産地である山梨県・甲府市の職人さんと話し合いながら作られています。
30年以上の歴史を持つ優れた製造業者と協力し、ひとつひとつ丁寧に熟練の職人の手によって生み出されています。
また、売上金の1%を森林保全に寄付するなど、ブランドのコンセプト自体もエシカルそのもの。
ENEY(エネイ)
松屋銀座から誕生した、人工ダイヤモンドのジュエリーブランドです。
オーガニックコスメのディレクションなどを手掛ける田上陽子さんをブランディングディレクターに迎えた、松屋初めてのブランドとなります。
「any + energy = ENEY」が語源で、あらゆるエナジー、多様性、自然を循環していくという想いが込められています。
満月や三日月など自然のものにインスパイアされたデザインが多く、結婚指輪でも、普段使いでも使えるデザインです。
人工ダイヤモンドが安い理由
人工ダイヤモンドで作られた指輪は、天然のダイヤモンドの指輪と比較すると、およそ半額から10分の1ほどと、かなりお値打ちな印象です。
安く作れる理由は、生成できる時間と量が違うからです。
天然ダイヤモンドは、生成できるまで約30億年かかると言われており、採れる量も僅かです。
しかし、人工ダイヤモンドは研究所で数日〜数週間と短いスパンで生成でき、安定的に作成できます。
1カラットあたりの値段は天然ダイヤの半額
高級クラリティ(DEFカラー・IF・Excellent)の1カラットダイヤの場合の価格比較は以下のとおり。
天然ダイヤモンド | ¥1,200,000 | ||
---|---|---|---|
人工ダイヤモンド | ¥600,000 |
参考:Lab Grown Diamonds. – ENEY公式オンラインストア
ダイヤのクラリティにもよりますが、天然ダイヤモンドの半額がおよその目安になります。
人工ダイヤモンドの別名
人工ダイヤモンドは、別名「ラボ・グロウン・ダイヤモンド」とも呼ばれます。
ラボ=研究所
グロウン=育てられた
という意味なので、「研究所育ちのダイヤモンド」という意味です。
また、日本では「合成ダイヤモンド」とも呼ばれています。
天然と人工ダイヤモンドには違いがほとんどない
天然のダイヤモンドと人工ダイヤモンドの見た目は、鑑定士ですら見分けがつかないほど、ほとんど同一と言われます。
原料はどちらも同じ炭素から出来ており、結晶構造もほぼ同じなのです。
むしろ、人工ダイヤモンドの方が不純物が入らず、透明度は高いとも言われています。
モアサナイトとの違い
人工的に作られた鉱物としてよく耳にするのがモアサナイト。
モアサナイトとダイヤモンドは、構成する分子に違いがあります。
ダイヤモンドは炭素(C)からできていますが、モアサナイトは炭化ケイ素(SiC)からできてきます。
どちらも硬度は非常に高く、輝きも抜群。
天然のモアサナイトも存在しますが、隕石の中から見つかるなど希少性が高いので、商用販売は禁止されています。
日本市場には2019年から参入
人工ダイヤモンドが日本に入ってきたのは、2019年からです。
当時はあまり注目されていませんでしたが、SDGsの流れが加速することで、2020年あたりから徐々に拡大していっています。
まだ一部の人しか認知されていない人工ダイヤモンドですが、徐々に認知されているので、どこかで大きな転換点があるかもしれません。
人工ダイヤモンドはよりクリーンなダイヤモンド
天然のダイヤモンドは、実は紛争を助長させているというのを聞いたことがありますか?
天然のダイヤモンドには、不当労働、児童労働、環境破壊、そして紛争を引き起こしているとも言われています。
ダイヤモンドを売ったお金が戦争の資金源に
レオナルド・ディカプリオが主演の映画『ブラッド・ダイヤモンド(血塗られたダイヤモンド)』で、天然ダイヤモンドの隠された負の真実が浮き彫りとなりました。
アフリカでは1980〜90年代にかけて内戦が続いていました。
内戦が長期化させていた要因の一つが、ダイヤモンドの採掘だと言われています。
莫大な富を生むダイヤモンドを採掘し、ダイヤモンドを売ったお金で武器を買い、内戦が長引いていたのです。
このような背景から、紛争を助長したダイヤモンドは「ブラッドダイヤモンド(紛争ダイヤモンド)」と呼ばれています。
過酷な労働環境に住民が狩り出される
ダイヤモンドの採掘には、狭い鉱山の中での細かい作業が必要です。
暗く過酷な労働環境に、子供から大人まで、現地の住民が狩り出されていました。
ダイヤモンド自体に、何も罪はありません。
しかし、世界中の人々の心を魅了しているダイヤモンドがそんな悲しい背景で生まれたことを知ると、複雑な気持ちになりますね。
人工ダイヤモンドを選ぶことで世界平和にも貢献できる
紛争ダイヤモンドではないものを購入することで、戦争に加担せず、世界平和にも貢献することができます。
ただ、ダイヤモンドの流通というのは複雑で、追跡しにくい特徴もあります。
いくらクリーンなダイヤモンドと主張しても、天然ダイヤモンドは採掘場まで追跡できないと証明できないのも事実です。
なお、ダイヤモンドの採掘から流通までのトレーサビリティをチェックするために、RJC認証という制度があります。
日本ではまだ6社しか取得していませんが、サイティナブルなダイヤモンドを選ぶためにぜひ参考にしたいブランドです。
一方で、人工ダイヤモンドは研究所で生成されます。
クリーンで分かりやすく、児童労働などもないため、よりクリーンなダイヤモンドと言われています。
まとめ
日本でも購入できる人工ダイヤモンドのブランドをご紹介しました。
人工ダイヤモンドは、天然のダイヤモンドと比べて、素材も見た目も全く違いはありません。
価格も安く、紛争を助長しないため、これからの時代を象徴するダイヤモンドです。
今後人気が高まっていくことが予想されますので、結婚指輪や婚約指輪を検討中の方はぜひ参考にしてください。